共通教育に関するDP・CP

共通教育科目の選択:身につける力をもとに考える

(a)共通教育に関するディプロマ・ポリシー(DP)

 皆さんは所属する学科やコースごとに定められた学位(教育)プログラムに従って卒業まで学んでいきます。学士の学位を得て卒業するためは一定の要件を満たす必要があり、それぞれの学位に必要な能力はディプロマ・ポリシー(DPと略します)として大学HPなどで公開されています。*

*3つのポリシー:https://www.fukuoka-u.ac.jp/aboutus/philosophy/policy.html

 また、2023年度から、すべての学位(教育)プログラムにおいて、共通教育に関するDPが学位(教育)プログラムのDPとして取り入れられることになり(専門科目のDPと併置)、共通教育科目は新しいDPのもとで開講されることになりました。新しく制定された共通教育に関するDPは、身につける能力(知識・理解、技能、態度・志向性)の観点から作成されており、共通教育の4つの理念(図1a)とそれに対応する8つディプロマ・ポリシーの項目(図1b)から成っています(1つの理念に対して2つのDPが対応)。


 このDPが制定されたことにより、皆さんが共通教育科目の受講科目を選択する際には、どのような能力を身につけたいかを基準として考えることができるようになりました。
 では次に、受講科目を選択する場合の1つの考え方について、例をもとに説明します。

(b)共通教育科目の選択の方法(DPとシラバスの内容を基に選ぶ)

■身につけたい能力・高めたい能力から科目を選択する(到達目標とDPから選択)

 ここでは、身につけたい能力・高めたい能力から科目選択をする例を紹介します。DPはそれぞれの共通教育科目の到達目標に結び付けられています。そのため、例えばあなたがDPのうち「卒業後も持続的に学び続ける基礎」や「広い視野や物事を多角的に見る力」を身につけたいのであれば、DP1-2やDP2-1が到達目標に設定されている科目を選択すればよいことになります。
 つぎに、科目のシラバスをもとに、具体例を見てみましょう。図2は、ある共通教育科目のシラバスの「到達目標」の部分です。【▶▶詳細はこちら】をクリックすると、共通教育に関するDPを確認することができます(図3)。図2、図3から、この科目を履修して単位を取得することによって、【DP1-1】の【知識・理解】と【技能】、【DP1-2】の【態度・志向性】、さらに【DP2-1】の【技能】を身につけることができると分かります。
 ここでは講義科目を例としてみましたが、例えば、チームで課題に取り組む能力を高めたい場合には、グループワークを通して学ぶ科目など、DP4-2に結びついている(到達目標にDP4-2が設定されている)科目を選ぶとよいでしょう。

 

■ 同一科目の中から受講するものを選択する(授業担当者による違い)

 同一科目には、必ず幾つかの共通するDPが設定されています(その科目の必須DPと呼ぶことにする)。別の言い方をすると、同一科目であればどの担当者のクラスで履修しても必須DPの能力を身につけることができます。一方、担当者によっては、必須DP以外に、+αのDP・到達目標を設定している場合があります。同一科目で、どの担当者のクラスを選択しようか迷った場合には、その到達目標とDPを見て、自分が身につけたい能力・高めたい能力からクラスを選択すると良いでしょう。
 また、DPや到達目標の面からは大きな違いがない場合には、授業内容や授業の方法、授業で取り扱われるテーマなどから選択することができます。